これまで私が制作した作品の中から、いくつかをご紹介します。 以前、生徒のみなさんと一緒に開催した習作展「書を楽しむ」のために制作したものです。 みなさまにも、書を楽しむ気持ちが伝わればうれしく思います。 (画像をクリックすると大きいサイズをご覧いただけます)
「芸に遊ぶ」 [軸 / 2020]
芸術に心を寄せる。
「甘は和を受く(甲骨文字)」 [大色紙 額 / 2020]
甘味は味の基本で、どんな味とも調和できることから、善良な人は道を体得できることの例え。
「友(篆書)」 [額 / 2019]
友は右手の形(又)を二つ重ねてできた文字です。 一人の右手ともう一人の右手で友。
「ごふうじゅうう」 [大色紙 焼杉掛 / 2019]
風條(えだ)を鳴らさず、雨塊(つちくれ)を破らず。 五日に一風、十日に一雨、つまり気候が温順で世の中が太平なこと。
「なつかしむ」 [水中書 / 2018]
墨で和紙に書き、完全に乾いてから水に沈めました。
「知る(草書)」 [透かしパネル / 2015]
木で透かし状の枠を作り、裏から張ったものです。
「花散るや耳ふって馬のおとなしき」 [短冊掛 / 2015]
「しずか」 [掛け物 / 2015]
ひのきの板を着色し、張り込みました。
「よい水音の朝がひろがる 種田山頭火」 [水上書 / 2013]
和紙を丸くちぎり、ガラスの器に水を入れて浮かべました。
「体のび心いよいよ静かなり」 [軸 茶掛 / 2011]
右から左への横書き行草体ですが、配置に相当変化を加えたものです。 余白の美しさ、広がりを感じて欲しいです。
「つきのつゆ」 [パネル / 2011]
行書ですが、二文字をやや重ねて一つの模様に見えることを狙いました。
「きよい」 [水中書 / 2011]
円筒形のガラス容器に水を満たし、その中に薄い紙に墨で書いたものを透明な円筒に巻いて沈めた作品です。
「暮=日暮れ」 [パネル / 2010]
篆書(てんしょ)の中でも、青銅器の銘文(散氏盤)で用いられている形です。 背景に朱墨を使い夕焼けをイメージしてみました。
「芋の葉にこぼるる玉のこぼれこぼれ子芋は白く凝りつつあらむ 長塚節」 [行灯 / 2010]
本画宣に書いた和歌を、裏打ちせずそのまま木の枠に張って行灯としました。